ネット上では情報の次数に気をつけよ。

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インターネットの普及によって様々な情報が手軽にかつ「無料」で手に入るようになりました。Google先生とWikipedia先生はほとんどなんでも答えてくれますし、新聞社や通信社によるニュースもかなりの部分は無料です。果ては大学の講義すら無料で配信される時代です。

これは非常に喜ばしいことではあるのですが、情報を取捨選択するリテラシーが強く求められる時代になったとも言えます。

Web上の情報は玉石混交です。各種のまとめサイトを見ると、新聞社の記事もあれば、ゴシップ系メディアの記事もあり、ブロガーの記事もあり、2ちゃんねるのまとめもありと色々です。

ここで重要なのは、情報ソースがどこであれば信頼に足るかなどという話ではなく、情報の次数が高くなっているという点です。まとめサイトの場合は多くの情報がすでに三次情報です。

新聞社は取材により一次情報を手に入れ、それを記事に編集した時点で二次情報になっています。さらにまとめサイトが記事を取捨選択(=編集)しているので三次情報になります。場合によっては情報の出所をたどりきれずに何次情報かわからないこともあるでしょう。

取捨選択であれ、引用であれ、編集であれ、なんであっても情報の次数があがるときはバイアスがかかります。それは意図したバイアスかもしれませんし、無意識に入るバイアスかもしれません。

Web上の情報はどの部分にどういうバイアスがどこでにかかっているのかよく分からないことも多いのです。情報ソースが多様で情報の次数も高いまとめサイトが最たる例です。次数が上がると、さながら伝言ゲームの様相を呈してきます。元の情報をそのまま伝えるゲームですら内容が変わってしまうのですから、意図的に編集を加えた場合にはどうなるかわかりません。

この点には十分に注意してWeb上の情報と付き合うべきでしょう。キュレーションサービスは便利ですが、次数が上がっていることを忘れてはいけません。

次数を下げるようにするのも一案ですし、(どうバイアスがかかっている分かるという意味で)信頼できる情報ソースを持つのも選択肢のひとつです。Wikipediaは情報が検証可能であることを一つの方針としているので、これを自分で検証して担保するという手もあります。

もしかすると、「うそをうそと見抜けないと」2ちゃんねるどころかWebを使うことも難しいのかもしれません。

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