より強力なのはロジックか?ストーリーか?

思考

何かを人に説明あるいは説得するとき、よく使われるモノの一つがロジック(論理)です。特にバックグランドを共有しない相手に対しては有効に働きます。

かくもロジックが強力な作用を有するのは、数学による裏打ちがあるからでしょう。ロジックについては数理論理学と呼ばれる分野で整理されています。そこではロジック(論理)とは何であって、推論とはどういうモノかが数学的な記号によって語られています。

この世界は抽象化されていて自然言語からは切り離されているので、数理論理学の成果を自然言語にうまく展開することを学ぶならば「論理トレーニング101題」が良い教科書となるでしょう。

何かを主張するときに使える手段はロジック以外ももちろんあります。

ストーリー(物語)がその最有力候補です。ストーリーが何たるかを知るには「スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 」を見るのがよいでしょう。有名な「Connecting The Dots」がストーリーとはなんであるかを教えてくれます。一つ一つの事柄にさしたる意味がなくとも、それらに因果関係をもたせて繋げることで説得力のある物語となるのです。そこにはロジックのような厳密さはありませんが、非常に大きな説得力があります。

ロジックとストーリーのどちらが大きな説得力を持つのかと問われたら、ストーリーに軍配が上がるでしょう。それは、ストーリーが人の心を打つからです。

ロジックは厳密ではありますが無味乾燥です。ロジックに感情を含ませることは出来ないので当然ではあります。ストーリーが人の心を打つのは、そこに感動や共感といった感情を動かす何かがあるからです。それが万人普遍の感情であるほど強力に作用します。

結局のところ人間は感情の生き物なので、感性に訴えかけるストーリーのほうが強い説得力をむ生うと考えられます。

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