LTE導入と基本料金。よりシンプルに?

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国内ではLTEサービスをdocomoがXiというブランドですでに展開していますが、KDDIとSoftBankもiPhone5の発売に合わせて商用サービスを開始するようです。LTEはもともとは4G(第四世代)までのつなぎとして3.9Gとも呼ばれていたのですが、諸般の事情で4Gと呼称してもよいという話もあるので世代問題には触れず、高速通信可能な通信方式という程度にしておきます。

さて、LTEのサービス開始に合わせて大手キャリア3社は大幅に料金プランの整理を行っています。特に通話料金に関わるプランが大幅に整理されています。音声通話の全盛期には基本料金が高額なプランほど通話単価が安く、かつ無料通話が多くついているという形で複数の料金プランが存在しました。様々な割引を適用すると基本料金以上の無料通話がつくプランも多数ありました。SoftBankがホワイトプランを導入したときから基本料金は安くして、通話料金は従量課金というシンプルな形への回帰が始まってはいましたが、旧来型の料金プランも併存だったので料金プラン数がむしろ増えて複雑になっていたという見方もあります。

そんな複雑な料金体系もLTE世代ではほぼ一本化されるようで、「わかりやすさ」という点においては消費者にもメリットがあるでしょう。ただし、過渡期においては旧来のプランからの変更に戸惑う消費者も多数出るようには思いますが。

先の震災で音声通話を担う回線交換方式の弱点が露呈し、パケット通信の相対的な強さが脚光を浴びましたが、この流れは加速すると思われます。このまま音声通話の市場規模が縮小し、VoIP(VoLTE)という形で音声通話もパケットのやりとりという形に変わっていくという予想をするならば、LTE導入にともなう基本料金プランの簡素化はあるべき姿といえるかもしれません。

一方で、端末代金については簡素化に失敗しているように思います。一度は利用料金との分離がはかられ割賦販売に移行したものの、毎月一定額を利用料金から差し引くタイプの割引で「実質○○円」という表記が常態化しています。同じ端末を2年以上使い続ける場合には問題になることはないですが、消費者がほとんど意識のないまま借金をして端末を購入していることからトラブルの種になることもあるようです。一度シンプルにしたものの様々な思惑が絡みより複雑になったという一例でしょう。

基本料金についてもこれと同じようなことが起こらなければいいのですが…。

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