企業組織の適正規模というのはあるのだろうか?

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現代は規模の経済を働かせるため、生き残りをかけて企業買収・企業合併が盛んに行われていますね。10年前には数多合ったDRAMやHDDの製造メーカーなどはいまや数えるほどにまで減ってしまいました。コモディティ化した産業の象徴的な存在です。さて、今回はどのくらいまでなら大きくなることがメリットなのか?という疑問です。

金融の世界にはヘッジファンドというものがあります。投資家から資金を集めて、投資家の代わりに資金を運用して、運用益がでたらその何割かを手数料として徴収するというものです。当然、優秀な成績をあげるファンドには多くの資金が集まるわけですが、無尽蔵にそのファンドが大きくなるかというとそうではないようです。

運用規模が大きくなるとほかの市場関係者に悟られずに取引を行うことが難しくなります。つまりそのファンドの優位性が小さくなります。それだけではありません。あまりに大量の注文を出すとその注文によって価格が動いてしまうのです。例えば、Aという株を買おうとして大量の買い注文を入れます。売買が成立するには同量の売り注文が存在しなければなりません。しかし、大量の買いに対応するだけの売り注文は量が増えれば増えるほど存在しにくくなります。売りに対して買いが旺盛であれば、当然株価は上昇に転じます。そうすると、当初の目論見通りの価格で買いを成立させることは出来なくなります。したがって、狙い通りの売買をすることが出来なるのです。このような理由から、超大規模ファンドというのは出てこないようなのです。

さて、こういったことは企業規模に対して起きることはないのでしょうか?

現在は大きければ大きいほどよいという雰囲気があり、M&Aで規模が拡大しているように思えます。しかし、どこかに限界点というのはないのでしょうか。先の例のように、ある規模を超えるとメリットよりもデメリットが大きくなるというようなことは。もし、あるのだとするとその限界点が大規模な企業の適正規模ということになります。そのときの限界点を決めるファクターが何かすらわからないので、そもそもそういう限界点があるかすらわかりませんが。

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