ファーストサーバ障害について基盤SEが利用者視点で考える。【その3】

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さて、前回の予告通り本日はクラウド時代のバックアップについてです。

 

個人でも多くの人が使っているクラウドサービスの一つにGmailがあるでしょう。Gmailはメールは消去しないという理念のもとに大容量のメールボックスを用意しており、その容量も日々増え続けているので過去のメールをすべてGmailに保管している人も多いでしょう。フリーランスの方などはGmailが業務の中心になっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そして、筆者を含めて多くの人がGoogleがGmailのデータをロストすることなどないと信じていますが、データについて(少なくとも無償ユーザについては)Googleはなんら保証はしていません。安価の中でも最強たる「無料」のサービスですから、当然そこのリスクヘッジは各々で行う必要があります。

幸いにしてGmailに関しては割合に簡単にリスクヘッジすることができます。

GmailはIMAPという方式でのメーラによるメール受信を行うことが出来ますから、Webブラウザでのアクセスと並行してメーラを使ってメールを読み書きすることが可能です。筆者も普段はThunderbirdを使ってGmailを利用しているため、オフラインになっても過去のメールはローカルにも保存されています。メーラによってはIMAPを利用する際はメールの件名データだけをダウンロードして本文は必要なときにだけローカルにダウンロードする設定になっていることもありますが、これを常にすべてローカルにも保存するように変更します。こうすることで、データはGoogleと自分の両者が常にほぼ同じものを持ちつつ同期が行われるので、実質的にバックアップをとりながらGmailを利用できます。確かに、若干のHDD容量は必要ですが、メールのロストにくらべたらそのコストは安いものです。

 

Gmailではクラウド側にあるメールを主、ローカルにダウンロードしたメールがバックアップ扱いですが、この考え方を逆転するとクラウドをバックアップに利用できます。具体例がDropboxやSugarSyncです。重要データのあるディレクトリを前述のようなクラウドサービスを利用してクラウド側と同期をとることで、データの複製が自動的に行われます。それはすなわちバックアップがとられていることを意味します。バックアップは全自動が基本という筆者の主張とも一致する方法です。AppleのiCloudなども同様といえるでしょう。

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