画期的な商品はマーケティングからは生まれない。

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先日のニュースにてマーケティングを一切しない会社が紹介されていたので、それについて考えてみます。

曰く、「画期的な商品は、マーケティングではわからない。」とのことでした。

 

商品開発と聞くと、素人としてはなんとなくマーケティングで消費者のニーズを調べて…と思ってしまいます。しかし、紹介されていた会社はその真逆です。斬新な要素のある商品にに対して消費者の声を聞くと、必ず非好意的な意見が一定数含まれるのでむしろ商品化を躊躇してしまうのだそうです。そういえば、いまでは高級チェアとして名高い「アーロン・チェア」も開発当初は酷評されていたとか。デザインに対する評判も散々なものだったそうですが、いまやメッシュを使ったチェアはかなり一般的になりましたね。

 

Appleのスティーブ・ジョブズはマーケティングをしなかったといわれています。消費者は何が欲しいかさえ本当にはわかっておらず、商品を手にして初めて何が欲しかったのかがわかるからだ、といっていたそうです。たしかに、マーケティングをしたところでQWERTYキーボードを取っ払った、大画面のスマートフォンが欲しいという人がどれだけいたでしょうか。スマートフォンの黎明期には、あのQWERTYキーボードこそが、スマートフォンを選ぶ理由だったぐらいだったのですから。たしかに、革新的な製品は消費者の声からは生まれないのかもしれません。

 

マーケティングという人の希望を聞くだけではなく、まったくあらたな生活スタイルだったり機器の使い方を提案する。そういったことが出来るかどうかが、これからの時代を生き残るのに必要なのかもしれません。SONYのウォークマンもあれは単なる音楽再生機の小型化ではなく新たな生活スタイルの提案だったはずです。

IT業界にしても、GoogleはGmailによって「メールを削除しない」という新しい生活スタイルを提案しています。GBオーダーのメールボックスを用意するというのは単にユーザの「メールボックスを大きくして欲しい」というニーズを超えた提案でしょう。ここにおいても、お客様のニーズを聞いて要件に落とし込むという日本の業態に未来があるのかは考えざるを得ませんね。

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