SIerのマーケットは縮小するけど、ITエンジニアのマーケットは無限大。【中編】

IT

SIerのマーケットは縮小するけど、ITエンジニアのマーケットは無限大。【前編】の続編です。

前編では、SIerのマーケットは縮小し、SEが大量に余ると書きました。これは、タイトルの「ITエンジニアのマーケットは無限大」と矛盾するように思えます。今日からは、そこについて解説していきます。

実は、意図的にSEとITエンジニアを今回の記事では使い分けています。非常に平たく言うと、

SE=会社からSEという称号を与えられただけの人=ITに関するスキルは問わない

ITエンジニア=ITに関するスキル・技能を持っている人

です。

コミュニケーション能力をかわれてSEとなり、プロジェクトマネージメントには長けているが、ITに関する知識・スキルが足りない人はもちろん「SE」であり、「ITエンジニア」ではありません。ただ、残念がならそういう「SE」が今のIT業界に多いのも事実です。

前編で述べたとおりの事が起きれば、プロジェクトの数が減少しますから、当然プロマネも余ります。つまり、プロマネで生きてきたSEは社内失業します。

結論をいえば、「SE」に未来はありません。なぜなら、仕事がなくなるのですから。クラウド化はIT業界の効率化を招きます。つまり、雇用は失われるのです。したがって、IT業界に存在するだけのITスキルを持たない「SE」は退場せざるを得なくなります。

そもそも、専門知識が必要な業界であるにもかかわらず、人が足りないからといってコミュニケーション能力だけを重視して採用をしてきたのが間違いだったのです。その間違いがクラウド化によって正される。ただそれだけのことです。いつのことかは忘れましたが、業界最大手企業の幹部がインタビューで「ITスキルのある人間だけで業務が出来れば、いまの1割の人間でこの業界はまわる」という趣旨の発言していたのを覚えています。それが現実化するのです。

そして、「ITエンジニア」だけは生き残ることが出来ます。なぜなら、彼らにはITの知識・スキルがあるからです。ITシステムがクラウド化しようとも、クラウドサービスそのものを開発するエンジニアが必要ですから、そういったエンジニアより重宝されることでしょう。さらに、ユーザがどのクラウドサービスを利用すべきかを適切に助言する人間が必要で、それはITに関するスキルを持たなければ出来ないからです。

次回はこの点について具体化してみます。

SIerのマーケットは縮小するけど、ITエンジニアのマーケットは無限大。【後編】

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