お役所仕事なのは公務員に限ったコトではなく。

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所用により市役所に行ってきたのですが、手続きをしている際に職員に文句を言っている人を二人ほど見かけました。どちらの方も、曰く「お役所仕事やってるんじゃないよ!」と。

 

国や自治体に税金を納めている以上、公共機関としてのサービスを期待するのは一般的な感情からすればそう不思議ではありません。実際、治安の維持だったり、公共施設の整備だったり、各種の助成だったりとサービスを受けているのは確かなので。

しかし、よく考えてみると公務員の職務というのは法律によって拘束されているわけです。サービスが悪いと「お役所仕事!」と言われる一方で、新しいことをやろうとすると「民業圧迫だ!」とかいう批判も出たりするわけです。現場にある裁量というのは極一部に過ぎないのでしょうから、あまりいろいろ求めるのも酷というか筋違いなのかもしれません。ルールを作る霞が関の官僚ならいざ知らず、地方自治体の職員は基本的にはルールに従って粛々と物事を進めるのが仕事なのですから。(もう少し効率化や合理化できるでしょという話はあるかもしれませんが。)

 

逆に言うと、ルールに従って粛々としか仕事をしなくても公務員なら許されるということ。その一方で、ルールや前例主義に陥っている民間企業のサラリーマンも相当数に上るのではないでしょうか。

役所に行くと「このお役所仕事がっ!」と文句をいう人が、会社では「これは私の仕事ではありませんから」と言っていたりするならば、ひどい話です。決まったことや指示されたことしかやらない(マニュアル作業)ならそれは、お役所仕事と言われても仕方ありません。

法というルールが原則として上限値である公務員に対して、民間企業のビジネスパーソンに課せられたルールやマニュアルは下限値でしかないのです。下限値を下回れば当然、叱責の対象になりますが、それを上回ることをして企業や社会に価値貢献したところでなんら問題はないはずです。

むしろ、そういうことを全くしない人しかいない企業は早晩、市場により淘汰されてしかるべきなのですが、世の中は意外とそうはなっていないものです。

公務員バッシングする前に、自らの仕事ぶりを振り返る必要がありそうだと感じました。

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