なぜe-learningはそこまで盛り上がらないのか。

未分類

PCとインターネットの発達に伴って、e-learningというものが発明されました。しかし、いまのところ爆発的な盛り上がりというのは感じられません。実際、積極的にe-learningを選択しようとは思わない人も多いのではないでしょうか。

 

いつでも、どこでも学習が行えることがメリットのe-learningは遠隔での学習を支援するなど大きな役割が期待できます。とはいえ、リアルな世界での学習とは決定的に異なる要素があります。それは臨場感の有無です。

人間は五感で学習しているのではないか、最近はそう感じています。世の中には各分野において名著と呼ばれる参考書が存在しています。にもかかわらず、内容的には名著である参考書とそう変わらない内容を人間がしゃべる講義に参考書の数十倍の金額を払って受講する人が後を絶たないのはなぜでしょうか。もちろん、理由は様々あるとは思いますが、そのひとつに臨場感のある中で学習することが定着率を高めることに有効だと感じている人が多かれ少なかれ存在しているからだと思います。講義室で学習しているという気分、講師のしゃべり方、講義室の空気感といったものが与える刺激の中で学習することで腹に落ちる学習を行うことが出来るのでしょう。特に講師のインパクトなどは学習効果に与える影響も大きく感じられるからこそ、名物講師という存在が成立するのでしょう。

そのように考えると、既存の教材でも学べる内容を単に電子化しただけのe-learningに人気が出ない理由も納得がいきます。単なる電子化では臨場感は生み出せないからです。臨場感の演出という点では名物講師の講義映像の方が優れていることと、各種予備校などの地方教室で使われる人気講師の講義配信がそれなりに受け入れられていることは無関係ではないでしょう。

 

e-learningがさらに普及するかどうかは、いかに臨場感のある教材やシステムを開発することができるかが重要なファクターとなるでしょう。リアルタイム性よりも感覚に訴えかける手法が求められているのです。

タイトルとURLをコピーしました